計画:日本近現代 建築・保存と再生
現在では、日本の優れた近現代建築を保存し、再活用する動きがさかんに行われています。
一級建築士試験でも、出題される可能性が高い問題です。
そこで保存して再活用している建物で、知っておきたい建物をまとめましたので、それぞれ紹介していきます。
※ここに掲載している建物は、全て私の方でうかがい、撮影したものですので、上手下手はご容赦ください笑
◇倉敷アイビースクエア
岡山県倉敷市にある倉敷紡績所の工場を、現在では改修し、ホテルや文化施設として再利用されています。
レンガ積みの外壁や、瓦葺のノコギリ屋根が印象的です^_^
サッポロビールの工場を保存しながら、大規模な複合商業施設として開発されています。
歴史的な赤レンガ建築です。写真のような大型のアトリウムが作られていて、保存されている煙突や複数の施設をつなげる役割を果たしています。
赤レンガ倉庫は、明治〜大正時代にかけて保税倉庫として使用されていました。
鉄骨造のベランダや、エレベーター、避雷針など、当時の最新技術を用いて作られていたそうです!
現在は文化施設や、商業施設として利用されています。ちなみに2棟あります。
◇金沢市立玉川図書館
大正時代に作られたたばこ工場を保存し、新築の建物と一体化して作られた図書館です。
↑写真部分は新築された図書館の中庭で、赤レンガが床に敷き詰められています。中庭に向けてガラス張りとなっています。
◇北区中央図書館
明治時代、砲兵工場として使用されていた赤レンガ倉庫を、図書館に転用し、増築した建築です。
赤レンガの外壁はRCで補強されています。内部では、屋根を支える鉄骨トラスや、鉄骨ラチス構造の柱を保存しながら、見せるよう計画されています。
敷地は公園と隣接していて、公園からは赤レンガ倉庫を眺めることができます。
◇東京駅丸の内駅舎
建築家辰野金吾氏によって設計された駅舎です。
赤レンガのファサードで、白い石で作られた水平・垂直ラインが特徴的です。
2000年に特例容積率適用地区が創設されたことから、未利用の容積を周辺の建物に売却・移転することで、保存・修復費用を捻出し、2012年に復原されています。
明治39年に作られた帝国図書館を保存し、改修された建築です。
設計は安藤忠雄さんで、エントランスのガラスボックスが挿入したような外観が印象的です。
道路裏側には広場があり、ガラス張りのラウンジが新設されています。ラウンジからは、レンガ張りの外壁を眺めることができます。
構造は免震構造となっています。
↑ラウンジ空間
↑建物裏側にある庭より
以上、日本の近現代建築の保存・再生をテーマにした建築編です。
ここに記載したのはほんの一部なので、是非ともご自身で調べてみてください!